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【現役15年のSEが解説】システムエンジニアがブラックと言われる3つの理由

システムエンジニアになりたいんだけど昔からブラックの噂が堪えなくて正直躊躇してしまう…実際の現場の声を聞きたいな

こんにちわ!たかと(@tktakato1)です!

そんな疑問にお答えします!

システムエンジニア=超ハードワークでブラック」という印象が未だにありますよね。今は割とホワイトになりつつありますが、まだまだハードな現場も存在してます。

そもそも何故システムエンジニアはブラック企業が多い印象が強いのでしょうか?そこには昔の名残もあれば、独特の契約形態に問題があったりします。

今回はそこも踏まえつつ、ブラックと言われる3つの理由、ブラックな会社を見極める方法を解説していきます。

ちなみに私の経歴は以下を見て頂いて、信頼性についても業界歴が長いので割とあるんじゃないかなと思います。

  • IT業界歴は15年
  • フリーランスは6年目に突入
  • 徹夜は日常茶飯時、酷い時は3日間徹夜
  • お陰で過労で倒れた経験あり

システムエンジニアは何故ブラック企業が多いのか

IT業界はSESやSlerといった契約形態があります。

SES → System Engineering Serviceの略称です。客先、常駐先に常駐し業務を遂行することを言います。

Sler → System Integratorの略称でエスアイアーと読みます。Slerはシステム開発を下請けにやって貰うことを言います。

この二つの大きな違いは、SESは基本客先常駐ですがSlerの場合は自社で作業することになるので大きな違いはそこです。契約の指揮系統も関係あるのですが、ここでは割愛します。

これが何故ブラックと結びつくのかと言うと、SESの場合は客先常駐になります。常駐先に行くと実は超激務だったなんてこともあったり、本当はダメなのですがエンドユーザーから無茶難題を言われたりもします。エンドユーザーから言われると「会社の関係性が…」とか考え我慢してやってしまうことがあります。

Slerの場合、下請けの更に下請けになると短い納期で安い仕事が振られることがあります。これが非常に厄介で下の表を見てください。

下請けになればなるほど、低単価でそれに見合わない仕事をやることになります。納期についても受注した時点から既に日数が経ってから二次受けの所に来ます。こうなると低単価で納期の短い、忙しい仕事をやることになります。

ブラック企業の背景にはこういった契約形態の問題があります。

次により詳しく、ブラック企業と言われる明確な理由を解説します。

システムエンジニアがブラックと言われる3つの明確な理由

理由その1.納期の後ろ倒しができない仕事が多い

システムエンジニアの仕事は一つで完結することはなく、複数の仕事に分けられています。

複数の仕事ついては以下の記事に記載してます。

【業界歴15年が解説】システムエンジニア(SE)ってどんな仕事なの?

大きく5つの仕事に分けられますが、全てが繋がっており前後関係もあります。

要件定義が終わらないと基本設計はできませんし、プログラミングが終わらないとテストもできません。

なので、前の工程が遅れるということは後続の工程もずれ込むということになります。

このことから納期を後ろ倒しにすることはかなり難しいとされています。勿論、ある程度バッファーをもってスケジューリングしているので「絶対ずらせない!」と言うことはないのですが、そのバッファーも食いつぶすようなら徹夜してでもやらないといけなくなります。

理由その2.残業前提のスケジュールが当たり前

今は減ってきているとは思うのですが、少し前までは1つの仕事を任せるのに1日8時間という計算はされなかった時代があります。

1日の作業時間を10時間、12時間とか見ながらスケジュールを引いてたりもしてて「明らかに1日8時間の仕事のスケジュールじゃなくね?」ってこともあったり。作業者側も「正直、残業するとお給料増えるしいっか…」みたいな気持ちもあり、特に突っ込まずそのまま仕事をやっていたので誰も違和感なくやっていました。

今は残業時間の上限が設けられ、そういったスケジュールで引かれることは減りました。

理由その3.精神的な追い込みがかなり酷い

システムエンジニアは不思議なことに理系のイメージの割には体育会系のノリがあります。

私が以前いた現場のリーダーは「3Kが大事なんだ!」と言っており「3Kって何ですか?」と聞いたら

勘、経験、気合いだー!!

こういった人はとにかく「気合!」というノリでゴリゴリ仕事を押し込んでくるので精神的に追い詰められます。

そして、これとは真逆の陰湿なちまちました攻撃をする人もいて、こっちの方が地味にダメージが大きく精神的に追い込まれます。

意味もなく後ろに腕組みして立たれたり、「終わるまで帰らないでね」と言われたり、すれ違いざまに悪口を言われたり、とにかく酷かったです。

そんなところで仕事をしていたら精神的にきてしまうので、ブラックと言われて仕方ないのかなと思います。

理由その4.みなし残業のせいで給料も上がらない

最近増えてきたのが、みなし残業です。

みなし残業とは、給料に一定時間の残業代も含まれている制度のことです。例えば「残業時間30時間込み」とあると30時間分の残業代は事前に給料に含んでいて、30時間を超えた場合は別途残業代として支給しますということです。

これだったら30時間超えたら給料もらえるんだからいいじゃん!と思いますが、そうもいかないところがあるんです。

30時間を超えた場合は「残業申請」というのを上司にします。それには残業をする理由を書くのですが、その内容に問題がなければ残業という扱いになり残業代はでます。内容に問題があった場合は残業とみられず残業代をつけずに残って仕事をすることになります。

内容の問題については上司のさじ加減で、私がいたところは「スキル不足だから受理しない」という理不尽なこともありました。

みなし残業の会社は全部そう!というワケではなく、私のいた現場の例になるので要注意です。

【具体例を3つ提示します】ブラックかどうかを見極める方法

ここから大事なブラック企業を見分けるポイントです。

1.面談の時の面接官の空気感が非常に大事

これはハッキリ言って、経験と勘が便りです。

面談で面接官と話しますが、そこで何となく「空気感」というのが分かってきます。

「何か居心地悪いなぁ」とか「高圧的だなぁ」と感じたら、恐らく仕事でも同じようなことをするでしょう。

会話する中で「この人と仕事をしたら楽しそう!」と感じたり「何か惹かれるものがあるな」と思ったら、その勘を信じてよいと思います。

「この人とは仕事をしたくない」と思ったら、その会社は避けた方が良いでしょう。

2.月の稼働時間をしっかり把握する

これは勇気をもって聞きましょう。

毎月の平均稼働時間を聞くことで忙しいかどうかが分かります。大体一月の稼働時間は160時間です(1日8時間x20日間)

仮に平均稼働時間が200時間と言われたら、月に40時間残業しているということなので一日2時間残業が発生する計算です。

それが許容範囲なら良し、そうでないなら別を探しましょう。

平均稼働時間は絶対ではないですが、間違いなく目安にはなるのでしっかり聞くことをオススメします。

3.ネットでしっかり調べる

1,2をしっかりやった上でネットの情報も調べましょう。ネガ情報が多いかもしれませんが見ないよりは見た方が良いです。割とリアルな意見があったりするので。

調べなくても1,2がOKだったら良い!というのもアリです。ネットの情報はリアルだけど、事実かどうかは分からないからです。

あくまでも「参考意見」として見ておくのが良いでしょう。

まとめ:今は減ってはいるがまだまだブラックは多いのでしっかり見極めよう

システムエンジニア=ブラックという印象がまだまだあります。避けられるなら避けて通りたいですよね。

面談も数を重ねて経験を積めば、会社の見極めもできてくるはずです。

3つのポイントをしっかり抑えつつ、転職活動に臨んで頂けたら幸いです。

仮にブラックな会社に入ってしまったとしたら、すぐさま辞めましょう。労力を費やすだけ無駄なので。

あなたの時間は有言です。その時間をどう使うかで人生が変わるので、しっかり見定めながら良い会社に巡り合えることを願っています。

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